知っておきたい英語力の国際比較!一目で分かる日本の世界順位

こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。

英語力を世界と比較して、現状を把握しておくことは大切です。ランキングを見れば一目で結果が分かりますので、まずは日本の状況を知っておきましょう。英語は国際的な言語ですから、世界基準での比較を見ておくことは大事になってきます。ランキングから分かる英語先進国の共通点や例外についても考察・解説します。

💡この記事で分かること

・世界やアジアで比較した英語力のランキングと日本の順位
・比較データから分かる共通点や例外、日本の英語力の今後について

この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。

 

知っておきたい英語力の国際比較!一目で分かる日本の世界順位

英語力を世界で比較した結論は、EF EPI指数で示される英語力ランキング2019において日本は、非英語圏の100カ国中53位です。英語力が低い国のカテゴリーに入り、アジアでは11位になります。ちなみに、韓国が37位、台湾が38位、中国が40位で、これらの国は日本より上の、英語力が標準的な国のカテゴリーに入っています。

英語力の国際比較にはEF EPI指数というものがよく用いられます。これはどういったものかについて、ウィキペディアの説明を引用します。

 

EF英語能力指数(EF EPI)は、EF試験を受験した成人の英語力の平均の国ごとのランキングを示そうとする試みである。指数は代表抽出調査ではなく、自主的に受験した者の調査結果に基づいている。

引用元:ウィキペディア/EF英語能力指数

 

EF EPI指数の国際比較ランキンは、EF Education Firstが運営する無料の英語力診断テストEF SETや、英語実力テストなどの国別の結果を元にデータを作っているようです。

英語学習を進めていく上で、国際比較だけでなく自分の英語力を把握しておくことも大事になってきますが、EF SETなど無料で英語力を診断できるテストについては、以下の記事をご覧ください。

 

ちなみに、このEF EPI指数がなぜ英語力の国際比較として使われているかというと、データに偏りがあることは承知の上で、他に世界各国で同じテストを実施してデータ化できているものがないからです。とはいえこのデータの偏りはどの国でも同じようなところもあるので、そこそこ信頼できる比較がなされているようです。

EFが出しているデータからの結論としては、人口当たりの輸出、国民総所得、イノベーションは、すべて英語力と正の相関を示す、と言われています。所得やイノベーションと英語力が相関するということで、この英語力の比較データによるランキングは、あながち無視できないものとして気にしている人も多いでしょう。

ここからは、英語力の比較から分かる以下のポイントについて考察していきます。

 

・英語力が非常に高いカテゴリーの国の共通点と例外
・アジア地域の英語力の比較で分かること
・英語力の比較から考える日本のこれから

 

これらについて解説していきます。

 

英語力が非常に高いカテゴリーの国の共通点と例外

データによると、英語力ランキングのトップ10は以下の通りです。

 

1. オランダ         6. 南アフリカ
2. スウェーデン   7. フィンランド
3. ノルウェー      8. オーストリア
4. デンマーク      9. ルクセンブルク
5. シンガポール   10. ドイツ

 

まずこれらの国々に共通するポイントは以下の通りです。

 

・ほとんどの国で小学校3年生からは英語教育が行われている。
・母国語との学習を両立しているバイリンガル国家。
・国土が狭く、人口の少ない国が多い。

 

どの国も基本的に早期の英語教育が行われていて、下位の国と比較すると英語力の差が大きいので、ネイティブ並みの英語力を身につけるとしたら比較的早い段階での英語教育が重要と思われます。と同時に、小学校1・2年生の段階では母国語をしっかり学習させるような教育システムになっています。

ヨーロッパの国々が多いですが、北欧諸国をはじめとして他国と比較した場合に国土が狭く人口も少ないため、英語力を上げることが収入に直結する可能性が高いです。英語力で世界の舞台に出ていくことで、国力を高めていると言えます。

例外的なところをみていくと、アジアでは唯一シンガポールがランクインしています。かなり英語力を意識した教育が行われていて、他のアジアの国と比較しても先進的なイメージの国だと思います。

フィンランドはヨーロッパに位置する国ですが、母国語のフィンランド語が英語とかけ離れており、高い英語力を身につけるのは難しいのですがトップ10入りしています。日本との比較で見た時に、非常に優れた英語教育をしているので参考になる国です。フィンランドの英語教育について、詳細が気になる方はこちらの記事を参照してください。

 

南アフリカが高い英語力というイメージはあまりないかもしれませんが、イギリス統治の歴史といった背景から教育改革を経て、小学校3年生からの英語教育がうまくいっている国の1つでしょう。

比較から見える共通点と例外から、英語力を高めるには国家教育と個人の収入という2点で必要性が高いことが伺えます。

 

アジア地域の英語力の比較で分かること

アジア地域での英語力ランキングトップ10は以下の通りです。

 

5. シンガポール        37. 韓国
20. フィリピン         38. 台湾
26. マレーシア         40. 中国
33. 香港特別行政区   41. マカオ特別行政区
34. インド               52. ベトナム

 

日本は残念ながらアジア11位で、アジア地域のみで比較したランキングでもトップ10入りはしていません。さてアジアの国々で比較してみると、以下の3つの共通点があります。

 

・ほとんどの国で小学校3年生からは英語教育が行われている。
・母国語との学習を両立している
・英語力が収入につながりやすい

 

全体のトップ10と同じく、まず小学校の早い段階で英語教育が行われています。基本的には母国語で生活をしている国々なので、バイリンガル国家と言えるほどの英語力ではないと思いますが、母国語と早期の英語教育を両立させています。

小さい国ばかりというわけでないですが、人口の多い発展途上国では英語と収入が直結しますので、英語力=収入という点も全体のトップ10と共通しています。

例外はまず中国です。大国であり国民の所得も高くなっている国ですが、それでも英語力は世界の標準レベルに達しています。日本では中国語の需要もあるくらい、中国は自国の内需で大きな収入になるにも関わらず、国際競争力の観点から英語教育でも力を入れていると思われます。

インドもこれから中国と似たような状況になっていくと思われます。人口が多い国で英語力も高いので、他の国と比較しても将来的な期待は大きいでしょう。

アジア1位のシンガポールは全体のトップ10に入っており、世界ではかなり高い英語力の国に入ります。続く2位のフィリピン 、3位のマレーシアまでが英語力が高い国のカテゴリーです。フィリピンとマレーシアは著しく経済成長している東南アジアの国で、投資が盛んで企業の進出も多く、外国人の観光や移住も多いです。

フィリピンが国際的に英語力の高い国というイメージはは日本でもだいぶ定着してきており、アジアで英語を学ぶならフィリピンというイメージがあると思います。フィリピンの英語教育については、筆者が実際に住んで感じたことや日本でも参考になることをこちらの記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

 

 

アジアの比較からは、中国のような国家主導の教育は例外として、他の国は全体ランキングと同様に早期の英語教育、英語力=収入という図式があることが分かります。全体のトップ10の国は国土の狭さや少ない人口という状況がありましたが、アジアランキングでは発展途上国という状況が英語力=収入という流れを作っていると分析できます。

 

英語力の比較から考える日本のこれから

世界やアジアの国々と比較して、今のところ日本の英語力が相対的に低いのは間違いありません。問題は今後日本が英語力を上げていくにはどうすればいいのか?またそもそも、上げる必要があるのか?という点です。

必要性というところでは、人口が減って国内需要が先細りするという状況から考えると、英語力は大いに必要であると思います。シンプルな話ですが、人口が減るので日本国内の内需ももちろん減ります。いまより需要が少ない社会で今より稼ぐのは難しくなりますので、日本語だけで日本国内で鎖国のような状態で生きていくと、今と同じかそれ以下の収入が基本になります。

もちろん生きていけないわけではないのでダメだということはありませんが、英語力をつけるメリットは大きいと言えます。ここは捉え方になってきますが、今より少し収入が減ることがあまり問題でもないという場合は、英語力は必要ない、という結論になる人もいると思います。

ただ、この先何があるかは誰も分かりませんし、何が正解かも分かりません。比較してみると世界は思った以上に英語力に力を注いでおり、日本はとりあえず大丈夫だと思っている状況で、それで良しとするかどうかは検討の余地がありそうです。大丈夫かもしれませんし、何か問題が起きるかもしれません。もちろん、ある程度は個人で判断する必要があるでしょう。

必要性ではなく、単純に全体の教育方針として今後はどうしたらいいかについては、世界の共通点である小学校3年生からの英語教育が始まっているので、そういった教育改革に期待したいところです。現場の問題や授業内容などはまだまだ課題が多いと思いますが、そこはやりながら改善していくべきことでしょう。

英語力が本当に日本にとって必要かどうかという、必要性の点でどういう判断をする人が多いかによって、現場の力の入れ具合や教育にかけるお金なども変わってくると思います。なので、まずは早期化に着手している以上、これから徐々に必要性に合わせて変わっていくでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

世界の英語力と比較してみると、日本の英語力を上げるには、日本にとって英語力が本当に必要であるかどうかが一番のポイントではないでしょうか?英語力が高い国はほとんど、収入という分かりやすいところに英語力がダイレクトで直結しています。

日本は生活していくには問題ない豊かな国ですが、比較したデータからは、英語が必要な国ほど英語力が高いと言えるので、この点も参考にしてください。

それではまとめます。

 

知っておきたい英語力の国際比較!一目で分かる日本の世界順位

・日本はEF EPI指数の英語力ランキング2019で比較すると、非英語圏の100カ国中53位。英語力が低い国のカテゴリーに入る。
・トップ10の国々は、遅くとも小学校3年生から英語教育を行い、母国語との学習を両立し、学んだ英語力は収入につながっている。
・アジアのトップ10の国々でも、遅くとも小学校3年生から英語教育を行い、母国語との学習を両立し、学んだ英語力は収入につながっている。
・日本でも小学校3年生からの英語教育が導入されているので、今後の教育改革に期待。世界やアジアと比較すると、英語力の必要性があるかどうかの判断は必要。

 

英語は日本ではなく世界で使うためのものなので、世界基準で比較した英語力を知っておくことは大事です。比較から分かるポイントを参考に英語力を鍛えていきましょう。

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