こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。
中学英語の単語や文法の知識を英会話で使えるようにしていくためには、音の練習や英語の語順感覚を磨く練習をすることが重要です。基礎となるものは発音・スラッシュリーディング・音読の3つで、これらは漫然とやるのではなく、どういう問題をどう修正するかを意識して練習した方が良いです。
読み書き中心の中学英語を英会話へと変えていくために、橋渡しとなるこれら3つの基礎練習のポイントについて詳しく解説します。
?この記事で分かること
・中学英語を英会話にしていくための3つの基礎練習、発音・スラッシュリーディング・音読でそれぞれ意識すべき問題と修正のポイント。
この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。
中学英語を英会話にするためにやるべき3つの基礎練習
中学英語で英会話をすることは十分できますが、多くの初心者の方はその感覚がなかなかつかめません。その理由は、中学英語はもちろんある程度知ってはいるものの、それがどうやったら会話になっていくのかという、具体的な流れややり方を教わったことがないからです。
誰でも英会話はできるようになるものですが、独学でやろうとすると難しいのは文字から音へ、読み書きから会話へという橋渡しの部分です。例えば受験英語の延長のイメージでTOEICなどで高得点を取ることができるのに英会話ができない人がいるのはこのためで、英会話にしていくには英会話のためのトレーニングが必要になります。
中学英語として習ったものを英会話にしていく時に重要となる基礎トレーニングは3つあります。
・スラッシュリーディング
・音読
この3つがとても重要です。中学英語の単語と文法が分かるようになってもいきなり英会話ができるわけではないのは、もう皆さん十分ご存知のことと思いますが、この3つのトレーニングをしていけば、リスニングやスピーキングなどの基礎として、英会話の練習に大いに役立ってくれます。
それでは、中学英語を英会話にしていくために、なぜこの3つの基礎練習が大事なのかを詳しく解説していきます。
文字を音にするための基礎中の基礎練習、発音
発音は、読み書きとして文字で習った中学英語を音にする練習です。この練習をして音を声にして出せるようにならなければ、自分では英語を言っているつもりでも、無理やり音をカタカナに当てはめた英語を話す状態になります。
また文字の文章が理解できていも、文字がなくなって音声だけになると、何をいっているか分からなくなることがあります。このようにリスニングができないのも音の問題なので、アルファベット・単語・文章など、色々な区切り方で発音の練習をし、声に出していかないと音は分からないのです。
中学英語がある程度できている日本人の英語がカタカナ英語になってしまう理由は、知らない音を聞いた時に、脳が自然と似たような母国語の音に当てはめてしまうからで、しっかり発音練習をしないと英会話どころではありません。
発音練習では、今まで言ったことのない音を出すために、日本語では会話中にしたことがない動作をすることが大事です。英会話をしていると、何回も下唇を噛むような動作や舌を歯で挟むような動作をします。こういったことをするのが発音練習ですので、中学英語を英会話にしていくために、しっかりと英語の音を発する動作を意識して練習しましょう。
発音の最初のステップとなる英会話の発音矯正について、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
返り読みをなくす重要な練習、スラッシュリーディング
中学英語でスムーズに英会話にしていくための壁となるのが、英語の返り読みと呼ばれるものです。返り読みとは、英語の文章を最後まで聞いた後に、日本語の語順に直して後ろから日本語訳して理解することです。
この返り読みを直すにはスラッシュリーディングという練習方法を使い、英語の文章を最後まで聞かずに、英語の語順で前から理解するように練習していきます。スラッシュリーディングで英語の返り読みをなおす詳しい方法についてはこちらの記事をご覧ください。
英語の返り読みの問題は、中学英語で習った英文法が英会話につながらないことです。散々勉強したせっかくの中学英文法を英会話にするためには、英語の語順感覚をみにつけることが重要なポイントなので、日本語の語順と日本語訳で理解してしまう返り読みの癖は英会話の大敵です。
スラッシュリーディングは非常にシンプルな練習方法なので、初心者段階である程度練習すれば、徐々に慣れて返り読みはなおすことができます。発音と音読は物量がモノをいう、野球やゴルフの素振りのような繰り返しのトレーニングですが、スラッシュリーディングはそこまで反復しなくても比較的身につきやすいです。
返り読みがまだ抜けていない初心者の方は、音読やシャドーイングなどのトレーニングと並行して、自分でテキストにスラッシュをいれて、語順感覚を意識しながら英文を読む癖をつけていけば、中学英語の力を十分英会話にしていくことができます。
日本語訳をなくして会話の速さに慣れる練習、音読
音読は、海外の他の国の英語学習者に比べると、日本人に圧倒的に不足している練習です。そして音読の物量が不足すると、結局頭の中で日本語訳で理解したり、頭でゆっくり英作文してからしかスピーキングができなかったりします。
音読は文字のリーディングでの日本語訳や、ゆっくりしたスピードのライティングの感覚を、音でやり取りする英会話に変えていくための練習です。音読は読めばいいものではなく、文章なしでスラスラとスピーキングをしているように感じられるくらいに、流暢な音読を目指して行うのが大事なポイントです。
音読に関する詳しい説明についてはこちらの記事も参考にしてください。
読み書きをする中学英語においては、学校の授業でも音読には時間をかけて、ゆっくりと日本語を頭に思い浮かべながら読んだりしていたかもしれません。ですが、このようなやり方では効果が薄いです。
音読というトレーニングでは、速さと流暢さを英会話のようにする意識が必要です。というよりもむしろ、英会話に比べれば音読のほうが簡単なので、音読は少なくとも理想的なスピーキングになるイメージを持って行った方が良いでしょう。
このように速さや流暢さを意識した音読を行うと、必然的に英語を英語で考えると言う、一般に英語脳と呼ばれているものが育ってきます。中学英語の知識を英会話にしていくということは、この音読を通じていよいよ英語を英語だけで考え、そして話すという状態にもっていくことです。
この先にはさらに、瞬間英作文やリピーティング、シャドーイングといった初中級から中級への橋渡しをしていくようなトレーニングがありますが、初心者が中学英語で英会話をしていくための音の基礎トレーニングは音読がメインになります。どれだけ負荷をかけた音読ができるかが大事なので、ぜひチャレンジしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
読み書き重視と言われる従来の中学英語を英会話に変えていくためには、発音・スラッシュリーディング・音読の3つの練習は欠かせないものです。皆さんご自身の中学時代を思い出してみて、文法をやらされたという記憶はあっても、発音や音読を英会話のためにここまでやった記憶はまずないと思います。
こういった音の基礎練習が積み上がって、いずれ中学英語で習った単語や文法が英会話になっていきますので、ぜひコツコツと続けていってください。
それではまとめます。
中学英語を英会話にするためにやるべき3つの基礎練習
中学英語の単語と文法の学習は決して無駄ではありませんが、英会話をするためには音の練習や語順感覚への慣れ、スピードや流暢さを意識した練習がごっそり抜けてしまっていますので、この発音・スラッシュリーディング・音読の3つの練習をしっかりと行って、足りないところを埋めていきましょう。
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