英語で挫折しないために知るべき!良いことで挫折するモラルライセンスの罠

こんにちは!あなたの今すぐをかなえるイングリッシュ24です。

英語で挫折する理由は色々で、もちろんメソッドや学習方法も大事ですが、やる気がでない、モチベーションが上がらない、意志が弱い、といったメンタル的な要素にも注目が集まります。誰にとっても大変な英語の勉強ですが、めげずに頑張って努力していったにも関わらず、どうにも続かず挫折してしまうことがあります。途中まで上手くいっていたらもったいないですよね?ここでのポイントは最初からまったくやらなかったのではなく、ある程度努力して成長し前進しているのに、どうしても途中でサボりたくなり、挫折しそうになってしまうことです。

人は行動を始めて少しでも成長を実感すれば、それを励みにまた次のステップへ向けて努力できると思いがちですが、実は少し成長して前進している時にこそ挫折してしまう可能性があります。このことに気付いていないと、英語学習は続かず、勉強すればするほど挫折の可能性も高くなってしまいます。

この記事では英語学習の目的に注目しながら、頑張っているのに、そして少し結果が出始めて成長しているのに挫折しそうと感じている方に向けて、その理由と改善方法について解説します。罪のライセンスと言われる、モラルライセンスという現象に注目して、いわゆるイイ感じに進んでいるように見えて挫折してしまう、その流れと対策をご紹介します。

 

英語の勉強は良いことだと挫折する

英語が話せるようになるまで続ける一番の方法は、英語を好きになることです。ですが、英語の捉え方も様々ですし好きにも段階があり、残念ながら習慣化されるまで続かずに、途中で挫折する人は少なからずいます。習慣化が一筋縄ではいかないのはこの点で、やる気やモチベーションは上下するものですが、気持ちの上下を乗り越えて習慣化に向けて行動し始めて、ある程度うまくいって成長し、前進しているその時にサボりたくなるという事態が起こりえます。

その理由は様々ですが、ここで解説する理由として学習の目的というのがあります。英語の学習目的が、そうしたほうが良いからとか、そうしなければいけないから、やるべきことだから、という方は注意が必要です。より具体的に言うと、そうすれば学校で評価される、成績がよければ両親が喜ぶ、成果が出せれば仕事で役に立つ、などの目的になります。つまり、英語学習が良いことだからという目的で、勉強するたびに良いことをした、と思っていると、モラルライセンスという現象が起こります。この現象は罪のライセンスと言われ、英語学習においても多分に発動する可能性がある厄介なものです。まずはその現象について説明します。

 

自分に挫折を許すサボりの許可証、モラルライセンスとは?

モラルライセンスという現象は、人が正しいこと、良いことをした時に、自分はこれだけのことをやっているのだから、少しくらい正しくないことをしても許されるはずだ、という思い込みを作り出す現象です。人は基本的に正しいことをし続けたいわけではないので、ダイエットや運動、英語の勉強などが正しいからという理由で行われていると、その反発が生まれ、ここまでやったのならちょっとくらいはサボってもいいか、という気持ちが生まれます。この気持ちは、自分はそんなことはない、と思っている人にもほぼ確実に起こります。人の本質的な性質であって、正しいと思うことをやった分だけ、何もそこまで全部正しくなくても良いのではないか?という反発が起こってしまうのです。

ここで言う正しいこと、というのには注意が必要で、人の認識に左右されますからよく考える必要があります。勉強するのは良いことかどうか?というのはもちろんですし、勉強した分だけサボるという構造だけでなく、仕事を頑張ったから勉強はサボるというのもありえます。運動したから勉強はサボる、ちょっと人助けをしたから勉強はサボる、などなど生活のあらゆるところで良いことをするたびに、自分に良くないことをする許可を出してしまうのです。

そして、英語の挫折に直結する良いこととして、成長というのがあります。成長するのはほとんどの人にとって良いことで、また仕事や学習が前進していくのも良いことなので、少し上手くいって英語学習が軌道に乗り始めるようになると、人は自分にサボりの許可を与えて、そこから挫折していくというわけです。英語学習にまつわる良いことの落とし穴としては、他にもやることリストの作成や、部屋の片付けなどがあります。典型的な例ですが、これらも良いことだと思ってやる人が多いので、それをやったら一旦サボる方向へ自分に自分で許可を出してしまいます。これは、自分が怠惰だからということではなく、そういう現象が起こるのだということを、まずは理解しましょう。続いてはモラルライセンスの発動条件についてみてみます。

 

モラルライセンスは良いことをした気になるだけで発動する

この現象は困ったことに、実際に良いことをしなくても、良いことをした気になっただけで発動することが分かっています。ある実験データによると、ファーストフード店で少しでも健康を意識したメニューとしてサラダなどを追加したところ、結果そのサラダメニューを目にした多くのお客様がより不健康な食べ物を注文しました。このような事例がたくさん確認され、オーガニックなどのキーワードのように少しでも良いものに思える何かに触れると、実際にはそれをしなくても自分にサボりのライセンスを出してしまうのです。ましてや実際の行動として善人であり続けることは難しく、良いことを常々実践し続ける生活というのは、心の中に大きな反発を生み出してしまいます。

こういったことから、英語の勉強を良いことだと思っていればいるほどその反動はどこかに表れ、勉強した気になるだけでも人はサボるようになります。仮に勉強が続いていたとしたら何か別のことをサボっていたり、何かしかの問題が出てきてしまいます。回り回って結局英語の勉強を続けることができない状況になってしまい、最終的には挫折ということがありうるわけです。

ここまででお分かりの様に、英語学習を善悪で捉えて良いことだと思い込むとこの現象に陥ってしまいます。この思い込みが発動条件ですから、自分が何を良いこと、正しいことだと思っているのかに注目すると、この落とし穴を見つけることができます。モラルライセンスについての知識を知っていれば、自分をよく観察していくことによって、結果として英語を挫折しないで続けることができるのです。自分のことについては自分ではよく分からないものなので、こちらの記事、英語の学習時間を記録すべき3つの理由と記録の仕方を参考に、自分を客観的に観察できる様にしましょう。続いては、この現象でがどのようにして自分に許可を出すのか、その流れを詳しくみていきます。

 

人は未来の自分を高く評価する

人は、未来の自分は今よりも頑張れる、もっとできると考えるのが普通です。1つ質問してみましょう。

 

1. 今日2時間勉強し、来週同じ曜日にまた2時間勉強する
2. 今日は1時間だけ勉強し、来週同じ曜日に3時間勉強する

 

この2つの選択肢があったらどちらを選びますか?多くの人は2のような選択肢を選びます。これは筆者が作った質問なので例として考えて欲しいですが、日常生活の中で似た様な状況はたくさんあり、大抵の人は2に類似する選択肢を選び、そして翌週に実行される確率は極めて低いです。挫折を回避して英語の勉強を続けようと思った時に、前項のファーストフード店の例で言うとサラダのメニューを見ただけでジャンクフードを注文してしまう様に、例えばこの2つの選択肢がある時に、1と2を見比べるだけでもモラルライセンスは発動し、実際には1を選んでいないのに選んだ気になって2を選びます。そしてそこには、今はしょうがない、来週は頑張るぞ、と自分の未来に期待する思考があります。

人は、あとで取り返せる、明日はしっかりできると考え、だから今日はしょうがない、と今の自分に許可を出してしまいます。自分は大丈夫、自分は意志力が高いと思っていてもハマってしまうのがこの現象なので、自分にも当てはまるかも?と少し心配になって考えられると、英語の勉強も挫折せずに続きます。こちらの記事、英語学習は不安な人ほどうまくいく!英語に不安を感じた時の対策も併せて読んで欲しいですが、自分の未来に不安を感じられるのはとてもプラスに働くことがあり、多くの人は未来の自分を高く見積もってしまい、今の自分を許すライセンスをあっさりと出してしまいます。このような思考の流れによって、人は自分でも思いもよらず、英語を始めてしばらくして、努力して頑張って良いことを続けた結果、自分を許してサボり挫折するようになってしまいます。

 

英語で挫折しないためのモラルライセンス回避の方法

ここまで、人は良いことをすると反発して逆の行動を取り、実際に行動せずともした気になってしまい、今の自分を許して未来の自分にツケをまわしてしまうことが分かりました。モラルライセンスというこの現象は、善悪で判断して良いことだと思っている限り発動してしまい、途中まで進めてきた成長や前進すらも良いこととしてサボるきっかけとなり、英語の挫折につながります。どうやってこれを回避していけば良いでしょうか?ここから、英語で挫折しないためにとるべき実践の方法について詳しく解説していきます。

 

「なぜ」という理由と、努力した過程に注目しよう

まずは実験から分かっている1つの事実をご紹介します。過去に誘惑に負けなかった時のことを思い出す、ということを実践すると、その後は英語の勉強をするのか、それともサボるのか、どちらだと思いますか?答えは、サボってしまいます。実に約7割ほどの人がサボる行動に傾きます。過去に誘惑に勝った自分は良いことをしたので、今の自分のことは許してしまうからです。しかし、この実践に一言付け加えて、過去に「なぜ」誘惑に負けなかったのかを思い出す、という風にすると結果は逆になり、7割の人が英語を勉強するようになります。過去に誘惑に勝つことができた理由は、その時の目標に向かって自分が努力していたからだ、という過程を思い出すことができるからです。良いことをした結果を思い出すとモラルライセンスが発動しますが、自己コントロールを頑張った過程を思い出すと、サボらずに行動することができるのです。

結果を重視しすぎると、何としてでも結果が全てになってしまい、最悪の場合決定的なルール違反、例えば英語で言うとテストでカンニングをする、といったようなズルいことまで自分に許してしまうようになるのがモラルライセンスです。ライセンスの発動のきっかけは良いことをした結果にあるので、それよりもなぜそれをしたのかという理由とその過程に注目することにより、この発動を回避することができるようになります。

実験によって明らかになっていますが、エコ活動やボランティア活動など良いことをしている人に例えばゲームなどに参加してもらったりすると、ズルをする確率は非常に高いことが分かっています。良いことの結果だけに満足すると人はサボるようにできています。英語学習が途中まで順調に進んでいる場合においても、成長の結果だけを見ると今の自分にサボる許可を出してしまいますが、成長の過程に注目することによって、英語で挫折せずに続けることができるようになります。

 

同じ行動をするというルールを設定しよう

実際に良いことをしなくてもした気になってしまい、楽なほうを選んで未来の自分にツケをまわすようにできているのが人間です。これをどのように実践で回避するかと言うと、毎日同じ行動をするというルールを使います。どういうものかというと、例えばダイエット中の人が今の自分を許してやけ食いしそうな時に、一度食べたら次の日以降も必ず同じ量を食べるというルールを設定しておくことで、踏みとどまることができるようになる、といったものです。英語で言えば、今日は1時間勉強する計画だったとして、次の日も必ず同じ時間分の勉強をする、それ以上してはならないというルールにします。これは厳しめのルールで、もし今日をサボったら翌日はもう一切勉強しないことになります。勉強をしてはいけないというルールにしてしまうのです。今の自分にサボりを許したら、明日以降の勉強もキレイさっぱり、なしです。このようなルールで、一定期間の間は前日の勉強量より増やしてはいけないことにすると、非常にサボりづらい状況になり、モラルライセンスを回避しやすくなります。決してやめるためだったりサボるためだったりではなく、明日の自分は絶対に今よりも頑張らないルールを作ることで、明日以降に頑張るという発想が一切なく、今の頑張りを引き出せるようになっていきます。

 

モラルライセンスの存在を知って挫折を回避しよう

人間には様々な思い込みがあり、バイアスと呼ばれています。バイアスは、まずその存在を知ることで、そういうことがあるから気をつけようということを考える様になるので、知るということがそもそも回避するための第一歩になっていきます。このページをここまで読んだ方であれば、最低限知ることはできていますので、社会的な善悪と自分の行動を照らし合わせてチェックできますから、これだけでも英語で挫折する可能性は少なくなっています。

モラルライセンスを知ることで、良いことをすると続かなくなりサボるわけですから、自分の中での英語の勉強に対する認識を変えて、好きだからやる、と言う方向にもっていければしめたものです。仕事にしても、ボランティアなどの活動にしても、自分が好きでやっていることだと認識できていれば、モラルライセンスは回避しやすくなります。このことは、自分だけではなく、誰かに英語の勉強はもちろん、他のことでも何かを続けて欲しい時に役に立ちます。例えば子供が英語を勉強したら、それを正しいこと、良いこと、やるべきことと位置付けずに、英語の好きな部分、英会話の楽しい部分を引き出して気付けるようにしてあげれば、サボり始めることもなく、挫折せずに続けられます。逆に結果ばかりを見て、良いか悪いかと言う判断を続けていると、そもそも嫌になりますし、一時は良かったとしても、上手くいって成長した時には良いことをしたことになってしまいます。それが自分に対してサボりを許すモラルライセンス発動のきっかけになってしまうということを覚えておきましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?途中まで成長して上手くいっているかに見える英語の勉強が、その捉え方によってはサボる口実になり、人は良いことをしていなくてもした気になってしまい、明日から頑張ろうと自分に言い聞かせてサボります。自分の行動に対しては好きだからやる、という状況が作れればベストですが、ここでご紹介した実践方法も交えて、英語で挫折しない考え方に変えていきましょう。ではまとめます。

 

英語の勉強は良いことだ思っていると挫折する流れとポイント

・人は正しいこと、良いことばかりは続けられず、その分正しくないことをしても良いと考える。この現象はモラルライセンスという。
・モラルライセンスは、実際に良いことをしていなくても、した気分になっただけで発動してしまう。
・人は未来の自分を高く評価し、今の自分がサボることを許してしまう。

 

英語で挫折しないためのモラルライセンス回避の方法

・結果にたどり着けた理由を「なぜ」と自分に聞いて、その過程があったからこそ今の結果があるということに目を向ける。
・明日の自分は今より頑張らないことをルール化し、毎日同じことをする。
・モラルライセンスの存在を知って、良いことではなく好きなことに変えていく。

 

人は自分では全く気づかないうちにモラルライセンスのような状況になります。英語で挫折しないために、バイアスについては今後もご紹介する予定ですのでぜひチェックしてみて下さい。

 

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