こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。
英語学習の記録を取ることには、自分をコントロールしたり、目標や計画をブラッシュアップしたり、達成記録から自信を得たりといった様々なメリットがあります。英語学習の記録から得られるメリットの重要性と、実際にメリットを得るための具体的な記録方法について解説します。
?この記事で分かること
・あなたの英語学習を記録する3つのメリット、自己コントロール能力アップ、目標と計画のブラッシュアップ、成功体験の実感とメンタル強化
・メリットを活かすための英語学習の記録の取り方
この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。
あなたの英語学習を記録する3つのメリット
あなたの英語学習を記録することによって、次の3つメリットを得ることができます。
・英語学習の目的や目標を思い出し、計画も立てやすくなる。
・過程が見える化されて、成功体験の実感が得られる。
英語学習において記録を取る意味や使い方は、自分を客観視する、過去の自分の履歴を残す、努力の見える化、この3つということになります。人の記憶や認識というものは非常に曖昧なので、自分自身のことがよく分からなかったり、時間が立つにつれて大事なことを忘れてしまったり、目に見えないものについては意識せずに流してしまったりします。
ですが、これらのことが英語学習の成功を妨げる大きな原因になってきますので、対策として記録をとるのがオススメです。それでは、この3つについて詳しく解説していきます。
客観的な自分が分かり、自己コントロール能力が上がる
自分で自分を客観的に見ることができれば、自分をコントロールする力をアップさせることができます。そして英語学習の記録を取ることで、目に見えにくい自分というものを客観的に見れるようになります。
ある実験データによると、鏡がある状況とない状況では、自己コントロール能力に変化があることが分かりました。実験から明らかになったことは、人は鏡を使うなどして自分のことが客観的に見れるようになると、自分をコントロールしてなりたい自分になろうと行動するということです。
つまり、鏡のように自分を見ることができれば、自己コントロール能力は自然とアップするわけです。そして英語学習の記録というものは、英語を学習したというその行為を鏡のように見せてくれますので、結果、英語学習の記録を取ることで自己コントロール能力が上がり、さらに自分をうまくコントロールして学習に向かわせることができるようになります。
単純に自分のことがよく分からないと悩んでいるかたはもちろん、英語学習において自分の傾向や自分が学ぶべき内容などをしっかりと把握したい方、あるいは英語学習自体は非常によくやっているつもりなのになかなか伸びず、自分には何が足りないのか知りたい方なども、記録することで問題が見えるようになり、解決できるようになります。
また英語学習においては特に、映像や音の記録を残しておくことも重要になります。音というのは文字と違ってノートなどには残せないので、英会話レッスンは録音や録画などの方法で記録をしておかないと消えていってしまいます。
音や映像の記録さえあれば、自分の発音や自分が話している英語なども客観視できるので、より早く確実にスキルアップできます。この点でも記録は英語学習において大事です。音や映像の記録によって自分の口の形や会話の流暢さなどを客観視し、具体的にコントロールして改善することができるようになります。
英語学習の目的や目標を思い出し、計画も立てやすくなる
英語学習を始めた頃の記録を残していると、それを見ることで最初に立てた目標や計画などを思い出すことができます。また、途中で目標を変更したり、状況に応じて計画を修正したりした場合に、その理由なども記録しておけば、何を重視して変更したのかなどの詳細も思い出すことができます。
このように記録から思い出すことのメリットは、迷いや悩みがある時に、初心にかえって迷いを断ち切ったり、目標を変更した状況を思い出して何が大事だったのかを思い返したりすることです。
さらに別の記録のメリットとしては、よく分からない状況に陥って混乱した時に、記録から思考を整理することもできますし、繰り返しの行動に飽きてきて惰性で動いているような状態の時に、感情などを記録しておくことで自分を奮い立たせたりもできます。
このように悩みや迷いがある時、また気持ちが不安定な時に、記録によってメンタルのバランスを取り戻すことも可能です。過去の自分の思考をなぞることで、自分の今の行動に理由を見出し納得することができるのです。
どんなに大事なことでも、人はとにかくすぐ忘れるのが当たり前ですから、自分の記憶や感覚を当てにしすぎず、時々でも過去の思考を記録からなぞっておくと、今の自分の目指すものやその理由、やるべきことや外してはならない重要なポイントを思い出して、気持ちも思考もスッキリした状態で動くことができるようになります。
このような目的や目標の見直しをしていくと、過去の自分を思い出すと同時に現在の自分も見えてきますので、そこから未来の自分を予測する力もついてきます。この予測の力は、目的や目標の設定、計画の立て方に影響を及ぼしますので、記録から当初の自分を辿ることが大きな成長につながるのメリットです。
自分の未来予測をして英語学習の計画を立てる手順については、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
過程が見える化されて、成功体験の実感が得られる
英語学習の結果は今の自分だけを見れば分かりますが、記録を見ることで過程が全て見える化されます。過程は自分がどれだけ頑張ってきたのかということであり、その1つ1つが小さな成功体験ですので、これを実感できるのが記録の大きなメリットです。
どれくらいの量を勉強してきたかという時間や、どれくらい上達したかというテストの点数のようなものなど、これらの途中経過を全て記録しておけば、目に見えない英語能力の小さな変化を数値として見ることができるので、成長の実感を得ることができます。
過程をしっかりと見て結果だけが全てではないという考え方ができれば、自己肯定感を高めることにつながりますし、小さな成功体験の積み重ねを実感することは、自己効力感を高めて成長につなげることにもなります。自己肯定感や自己効力感は英語学習のあらゆる場面でとても大事になってきます。
少しづつでも成長し、前に進んでいる実感が得られれば、学習を継続するモチベーションが長続きしやすくなりますので、このためにも記録は非常に大事になってきます。
自己肯定感についてはこちらの記事で、オンライン英会話の超初心者の方向けに解説していますので参考にしてください。
英語と自己効力感の重要性については、こちらにパターン別で詳しく解説していますのでぜひ見てみてください。
人は努力して積み上げたものや、苦労して修練したスキルなど、費やした時間や労力によって達成感を実感できます。記憶と感覚だけでは単なる思い出にしかならないかもしれませんが、記録であれば努力の過程が見えるようになりますので、ぜひ記録を活用していきましょう。
英語学習の成果につなげるための記録の実践方法
英語学習の記録を取るということ自体が、英語学習そのものとセットで習慣化しておきたい行動の1つです。成果につなげるための記録となると、実は一般的なイメージよりは大変なことになりますので、しっかりと英語学習の成果につながるようなやり方を理解しておきましょう。成果につなげるためのポイントは以下の3つです。
・記録するタイミング
・記録する方法
この中でキーとなるのは記録する内容です。内容に応じて、記録のタイミングとやり方も異なってきますので、記録のメリットを得られる実践方法について、メリットごとに見ながら解説していきます。
自己コントロール能力を高める記録の仕方
英語学習のために自己コントロール能力を上げていくには、客観的な記録をとることが大事です。客観的な記録とは、自分では意識していない自分に気付けるような記録のことになります。
自分で意識的に気づいたことを記録する場合は主観的になりますが、意識していないところを強制的に記録するようにしたり、ルールで決めた方法に従って淡々と記録したりすることで、記録を客観化することができようになります。
自己コントロール能力を高める記録の内容
客観化された内容の記録を残すためには、記録のルールを設定するのが有効です。例えば1時間おきや2時間おきというように機械的にタイミングを決めてタイマーや時計のアラームなどをセットし、自分は特に時間を意識せずに普段通り行動します。そしてアラームが鳴ったら、その時の行動を記録する、という方法です。
記録する内容は、その時何をしていたのかという行動、その行動をしていた理由、英語学習をしていたのであればその学習内容、その内容を選んだ理由も記録すると良いです。学習内容を分析して、自分が実際にどの内容に時間を費やしているのか、無意識に避けてしまっている苦手な内容といったものにも気付けるようになります。
自己コントロール能力を高める記録のタイミング
英語学習における自己コントロール能力を高める記録のタイミングは、ルールを決めて設定したアラームが鳴った時です。ルールで決めてアラームで強制的に気付くような形をとり、無意識の自分がその時何をしていたかを記録する、こうすることで客観的な自分を記録することができます。勉強した時に記録するというルールでは、当たり前ですが勉強した記録しか残りません。それでは自分が本当はどれくらい勉強しているのかを客観化することはできません。
自分がいつ自習をしていたり、いつレッスンを入れていたりするのかといったことを客観的に分析するには、意識していないタイミングで自分を気づかせて、特に意識していなかった時の自分の行動を記録することが有効になるのです。
このようにルールでタイミングを決めたら、1週間〜1ヶ月程度でもいいのでサンプルを集めてみましょう。実際に記録を集めていくと、月曜日には学習しているけれども、火曜日はいつも遊んでいる、などの傾向が見えてきます。
傾向がしっかり見えて自己分析ができるようになっていれば、客観的な記録としては成功になります。遊んでいた時間や何もしていない時間があった時は、計画と照らし合わせて全体を分析しながら修正していきましょう。
自己コントロール能力を高める記録の方法
記録の仕方はメモ書きにしましょう。日付と時間、行動と理由をメモし、英語学習の内容とその理由もメモする、といった感じです。
手書きのメモに慣れていればこの方法で問題ありませんが、あまりメモ帳を持ち歩いたり手元に置いておく習慣がない場合には、スマホのボイスメモを使うというのもありです。タイミングもスマホのアラームで管理し、鳴ったらそのままボイスメモを開いてその時の記録を声で残しておけば、あまり手間もかからず続けやすくなります。
ボイスメモの場合は周囲の状況でできない可能性があるので、単にスマホのメモ帳で文字で残すのも、英語学習の自己コントロール能力を高める記録には有効です。学習記録を残せるアプリなども豊富にありますので、そういったものを活用するのも良いでしょう。
過去を思い出すための記録の仕方
過去の思考過程を見ることができれば、その時の思いから英語学習の目的や目標設定、計画をした理由などを思い出すことができます。
今の状況が過去に思い描いた当初の予定と比べて大きく変わっていた時に、そこに思い至った大事な道筋があるはずなので、それを思い出せるようにすると、その後の自分に迷いがなくなるという重要な効果が出てきます。目標を変更した理由、その時々の思考の道筋を辿ることができるというのが、この記録の重要なポイントです。
過去を思い出すための記録の内容
英語学習の目標や行動の理由、向かうべき方向性などを明らかにしていくには、思考の履歴を記録するべきです。思考の履歴とは、なぜそれを始めたのか、その時何があったのか、どのような感情を持ったのか、について書くことが大事になってきます。
いわば、主観的な記録ということになります。その日の行動に対して、その行動の理由、そうなった時の状況、その時の感情の3つが記録の内容になります。
過去を思い出すための記録のタイミング
この記録はタイミングとしては1日の終わりでよくがオススメです。行動の記録は客観的な記録の方でつけますので、行動した主観的な理由とその状況をとりまく友人や家族、楽しかったのか苦しかったのかなどの感情を記録しましょう。
この記録は毎日つけていくことで、その中から行動が変化した時や感情が大きく揺れ動いた時など、変わらないように見える日常の中でのターニングポイントがしっかりと見えるようになっていきます。
月日が経つと記憶というのはどうしても薄れていくものです。自分のことを思い出せるようにしておくための記録として思考の履歴を残し、今の自分とつながっている過去を思い出せるように記録していきましょう。
過去を思い出すための記録の方法
過去を思い出すための記録の方法はメモ書きでも良いですが、日記をつけるというのが有効な方法となります。1日の終わりのタイミングで、その日の出来事よりも自分の内面にフォーカスして、英語学習に対してどう思ったのかを記録しておくのは日記そのものと言えます。
日記には色々な書き方があり、アレンジを加えることで他の様々なメリットも得ることができます。
自己肯定感を高める日記の書き方については、こちらの記事を参考にしてください。
自己肯定感を高める日記をさらに英語学習に応用した、英作文の日記を書く方法についてはこちらの記事をぜひご覧ください。
成功体験の実感を得るための記録の仕方
英語学習の毎日の目標を達成し、少しずつ小さな成功体験の実感を得るために必要な記録は、英語学習の過程の記録になります。過程の記録とはすなわち、学習時間のトータルや、内容を一通りマスターした参考書の数、覚えた単語の数などいわゆる物量です。
小さな成功体験とは、最終的な目標を達成するために行った過程の努力の量です。この記録を取っておくと、後で見返した時にモチベーションをアップさせることができたり、自信につながるメンタルの強化をすることができます。
成功体験の実感を得るための記録の内容
英語学習の過程の記録は、学習時間、こなした参考書の数(冊数でもいいですが、1冊に絞って何周したかという記録もあり)、何単語覚えているかというワード数、などといったものが挙げられます。がんばった自分を褒めてあげられるもの、その努力が自信につながるものは何でも記録の対象になりえます。
また別の角度の重要なポイントとして、人は少しでも行動をしはじめるともったいないという気持ちが働くので、物量が少ないと記録の意味がないわけではありません。1回でもレッスンしたのであれば、レッスン回数1回という記録をつけるべきであって、そこから2回目、3回目と記録していくことでモチベーションは上がります。
ですからたとえ1回の記録でも、流してしまわずに1回なら1回の記録をつけ始めましょう。1回目の記録がつくと、不思議と2回目をつけたくりなり、少しづつ前に進んでいくようになります。
成功体験の実感を得るための記録のタイミング
英語学習の過程の記録のタイミングは、英語学習をした時です。英語学習をしたら、それが5分単語帳を眺めた時でも、復習がてらレッスン動画を見直した時でも、その都度記録を取る癖をつけたほうが良いです。
英語学習に取り組んだ後は疲れてしまったり、終わった後の開放感でなかなか記録する行動が難しいかもしれませんが、その時に記録してしまわないと、後回しにすると必ず忘れてしまいます。
どうしても忘れてしまうのが普通なので、忘れることを前提に、忘れないための仕組み化が大事になってきます。この記録のタイミングは英語学習の直後にするようにしましょう。
成功体験の実感を得るための記録の方法
記録の方法は手書きのメモでも良いと思いますが、アプリなどを使って手軽にできるのがベストです。少しアナログですが、紙に書いて貼っておくというのも有効な手段ですし、エクセルなどに計画のスケジュールと一緒に記入しておくのも良いでしょう。
個人的なオススメとしては、SNSをメモ代わりに使うと言う方法です。紙に書いて貼っておけば自分を含め家族などの目に触れて、それがモチベーションアップにつながることになりますが、ツイッターなどをメモ代わりとして使い学習記録を投稿しておけば、それはもっとたくさんの人の目に触れて、さらに色んなフィードバックが発生しますので、非常に大きなモチベーションになりますし、成功体験の実感も大きくなります。
SNSは手軽で使いやすく、英語学習の直後に触りやすいものでもありますので、これをメモとして使う方法はぜひ検討してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
記録にはたくさんのメリットがあり、色々な記録の仕方もあります。全部を一気に取り入れようとするとかなり大変に感じるかもしれませんので、今の自分に合わせてできるところから取り入れて活用していきましょう。
それではまとめます。
あなたの英語学習を記録する3つのメリット
英語学習の成果につなげるための記録の実践方法
目標設定や計画の仕方は、記録から過去の自分を認識し学ぶことで上手くなっていきます。ぜひうまく活用していけるように記録の習慣化を始めてください。
コメント
[…] 意志力には種類がありますが、どの意志力の課題と捉えるかによて、勉強が続くかどうかの具体的な結果が変わってきます。どちらかというと、ほとんどの方は英語の勉強をする、というやる力としての意志力の課題を考えがちですが、まずは勉強に向かえなかったときの状況を分析してみましょう。自分がどのような状況で自己コントロールに失敗しているかについては、意識的にはなかなか気づかないものですので、こちらの記事、英語の学習時間を記録すべき3つの理由と記録の仕方を参考にして記録を取るようにしてください。記録が残せれば、どのような状況であったかが分かります。状況が分かったら、次はどの意志力の課題と捉えるかを決定していきましょう。英語の勉強をやるというよりも、やろうとしたときについついスマホに手を伸ばしてしまったのかもしれませんし、仕事などの後に一切休憩もなく勉強をしようとしていたのかもしれません。何かをやめることが重要そうであればやらない力の課題になります。もし、望む力については、物事をやりたいと心から自分が願う力ですので、英語の勉強の優先順位が低いような時には、望む力の課題として、やる気が起きるような方向の努力をしましょう。望む力を引き出したい場合には、自分のことだけではなく、それを達成することが自分の周囲の人たちにどのような影響を与えるのかを考えたりすることが重要です。社会的な意義や、行動の価値を考えたりすることで望む力が湧いてきます。また、どうしようもなく追い込まれた状況、例えば仕事や家庭のことなどでとにかく忙しいことが問題の時、疲れてしまっている時など、もうひと頑張りの力を出すのも望む力です。なるべく状況を細かく精査して、意志力の課題を正確に捉えましょう。 […]
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