こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。
英語学習は、実は不安な人ほどうまくいきます。不安という感情は、使い方次第で非常に強力な味方になってくれるものです。
英語学習を始める時は誰しも不安を感じるものですが、不安の正体をしっかりと見極めて、使い方・付き合い方・解消の仕方を知れば、誰でも英語学習を成功させることができます。不安という感情の本質と対策の実践方法まで解説します。
💡この記事で分かること
・不安だから英語学習が成功する理由、不安のメリット
・不安を英語学習の力に変える、不安の使い方と不安対策
この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。
不安こそが成功の秘訣!不安だから英語学習が成功する理由
英語学習を開始する時は誰しも不安になります。これは普通のことで、今は英語がペラペラに見える人でも最初の英語学習では不安を感じます。英語が話せるようになるかどうか不安な人にぜひ知って欲しいのは、実は不安な人のほうが英語学習は成功するということです。最初から自信がある人はあまりいませんし、もし根拠のない自信だけを持ってしまっていると、かえって失敗しやすくなりますので注意が必要です。
不安な人のほうが成功するという事例はたくさんありますが、不安でも大丈夫なんだと言葉で言ったところで、とにかく今が不安である人にとってはあまり解決になりません。なので、まずは不安の正体を明らかにし、不安がなぜ英語学習を成功させるのか、その理由について以下の項目で解説していきます。
・不安という感情の正体と不安から分かる自分の状態
・不安のメリットを行動に活かすための鍵
不安というものが理解できれば、英語学習を続けていく上でこの感情とどう向き合っていけば良いかが分かりますので、まずは不安の分析からはじめていきましょう。
不安が英語学習を成功させる理由!ネガティブ感情の使い道とメリット
人には色々な感情がありますが、不安もその1つです。そして感情というのは、自分の心と体に様々な変化がある時に湧き上がってくるものなので、感情は自分の体の変化を知るためのシグナルであり、情報と考えることができます。
もし英語学習に不安を感じているのであれば、その感情に含まれている情報を知ることで、コントロールしたり行動に活かすことができます。
一般的に感情には良いものと悪いものがあると考えがちですが、実は悪く捉えらているネガティブ感情にも様々な使い道があることが、最新の心理学の研究から明らかになってきました。例をあげると、
怒り → 行動力アップ
嫉妬 → 欲しいものが分かる(自己認識)
といった感じです。何か悲しいことがあると、それまで踏ん切りがつかないことを突如として決断できたりします。英語で例えば誰かがテストの点数を自慢してきたときに嫉妬の感情があるとしたら、自分は点数を取りたいと思っていたことが分かります。
このようにネガティブ感情にはそれぞれメリットがあり、知ってさえいれば使うことができるようになります。では、不安の感情にはどのような効果や使い方があるのでしょうか?
不安は準備や練習への意識や行動力がアップするというメリットがあります。不安を感じている時は、あまりじっとしていられずソワソワした感覚になりますが、何か手を動かしたりしていると少し落ち着いてくるのはこのためです。
つまり不安とはまず、今すぐに準備や練習を開始しよう!という情報を発しているシグナルです。そして、入念な準備への集中力と膨大な練習量を可能にするパワーに変えられるという大きな使い道があるのです。この影響は非常に大きく、不安な人ほど英語学習が成功する大きな理由になります。
不安という感情の正体と不安から分かる自分の状態
不安とは精神医学的には「対象のない恐れの感情」だそうです。なんだか分からないけど漠然と怖さを感じる、というのが不安です。英語学習に不安を感じる人も、では具体的に何が不安ですか?と質問すると、明確に何がどう不安かは答えられないケースが多いです。
人がどうして不安になるかについては、自信がないからと考えるのが自然でしょう。やったことがないことや、よく分かっていないことについては、自信がないというのは普通のことです。英語学習で不安なのももちろん、やったことがなくてよく分からないのですから、不安を感じるのは自然です。
ですが、不安はそれだけではありません。なぜなら、例えば数学に自信がないとして、数学者が研究しているような計算ができるかどうかは、いちいち不安にはなりませんよね?自信がないことは世の中に山ほどありますが、その全てに不安を感じるということはないはずです。ですから、実は人が不安になる条件は、ただ単に自信がないというだけでなく、自分に関わっていることで自信がないこと、と言えます。
さらにもう一歩踏み込んでみると、自分に関わっていて、しかも自信がないことに加えて、それでも心のどこかでやってみたいと思うことに対して人は不安になります。
恐怖や不安を感じるということは、実は心のどこかでやりたいことだと言われています。怖いもの見たさという言葉がありますが、不安であることは、自分がそれをやりたがっているのでは?というヒントになるのです。
もし全くやりたくないことであれば、単純にやらないで他人事になるか、やらざるを得ない状況の場合は不安ではなく、やりたくない、嫌だ、という拒絶とストレスの方向になっていきます。
というわけで、不安の正体とは、自分がやってみたいけど自信がないことです。英語学習が不安なのであれば、あなたは英語学習をやってみたいと思っており、でもできるかどうか自信がないのです。
英語学習をやっていきたいけど自信がないという状態、この状態の自分に気づければ、このソワソワした感情をコントロールし、英語学習への集中力や行動力を大幅に増やして英語学習の準備と練習を進めていくことが可能になってきます。
不安のメリットを行動に活かすための鍵
英語学習が不安な人が、不安のメリットや正体を十分に理解できたとしても、実際の行動としては不安だから諦める場合と、不安だから準備する場合に分かれます。この分かれ目には、完璧主義や自己肯定感が関係しています。
完璧主義と自己肯定感に関する詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。
不安で自信がなく、できるかどうか分からないからやりたくない時には、自分の物事に対する考え方や捉え方をチェックする必要があります。完璧な英語、完璧な環境、完璧なメソッドといった実現不可能な理想や、間違ったら減点され、失敗したら否定されるという自己否定の考えが強いと、不安のコントロールは難しく行動ができません。
分からない未知のものや、経験したことがない新しいことに向かってチャレンジする行動ができないのは、求める結果や理想が高く、完璧でなければならないという思い込みと、失敗したら怒られる、自分はダメなやつだからできないという決めつけが問題になっている可能性は高いです。
これを断ち切ることで、不安でも行動しようと考えることができるようになります。我々が人間である以上、世の中のほとんどのものは完璧になりませんし、英語学習に限らずとも、はじめてでできないことや、失敗してしまうことは誰しもあります。完璧主義をやめて、自分を自分で肯定できる力があれば、とりあえずやってみるというチャレンジができるようになります。
こうして、不安だけれども行動してみようという方向にエネルギーを向かわせるのが、不安をコントロールするということになります。不安の良いところはここからで、不安な人は、入念な準備やチェックと圧倒的な練習を積み上げていきます。不安な人の英語学習はここから徐々に成功に向かっていきます。
もし下手に最初から自信を持っていると、全く準備をしなかったり、学習もそこそこ、自分はできると勘違いしてなかなか成長できないケースに陥ります。この違いは長期的な目線では大きく響くので、不安がメリットと言える重要なところです。
不安な人が完璧を捨てて、失敗を受け入れた時の行動では、人一倍の努力が自然とできるようになります。この学習に対しての姿勢こそが、不安な人ほど英語学習が成功する理由です。不安でなければそこまでやらないことが、不安で不安でどうしようもないのでドンドンと学習しますから、まったく不安を感じず自信がある人に比べて、その学習量において圧倒的な大差を生み出します。
不安を使った英語学習の方法と不安を解消する対策
不安のエネルギーを行動に向かわせることができたら、どんどん英語学習を進めていきましょう。不安=学習意欲という状態ですので、いても立っていられない衝動をうまく利用できるような目標や計画を作っていくと良いです。
また、あまりにも不安が強すぎるという場合には、情緒不安定で正しい判断ができなくなるケースがあります。そういう時にはエネルギーが暴走しないように、ある程度不安を解消することも必要になってきます。
不安のエネルギーで英語学習を進める時の注意点や、強すぎる不安をある程度抑えるための方法について解説していきます。
不安のエネルギーを使って英語学習を進める方法
不安の衝動をエネルギーに変えて英語学習に利用するためには、目標設定や行動計画を少し具体的にしておいたほうが良いです。やり方は難しいものではなく、以下の2点を意識してください。
不安のエネルギーで英語学習をする時の目標と計画
・行動計画は、不安の感情をトリガーにした条件付けを行う
まずは目標ですが、筆者は基本的には目標を分割し、スモールゴールの達成を意識することを推奨していますが、不安のエネルギーから英語学習に入る時には、エネルギーを利用する意味において、不安が解消できるほどの準備や練習の量を意識してみてください。あまりセーブしてしまうのはもったいないので、不安な時は厳密な目標設定というよりも、いけるところまでやってみる、くらいの目標設定で良いです。
通常の目標設定に関するポイントについてはこちらの記事を参考にしてください。
次に行動計画ですが、If then planningという方法を使います。この方法は、自分の中で何か行動をする時に、その行動の開始の合図となるトリガーを設定しておき、合図がきたら反射的に自分をその行動に向かわせるというやり方です。
If then planningに関する詳しい説明はこちらの記事を参考にしてください。
行動計画の実践においては不安の感情をトリガーとして、これがきたら反射的に学習を始めるように自分をコントロールしましょう。なんとなく落ち着かない、そういえば今日単語帳見てないな、今日の計画がまだ終わってない、という不安にかられた時から数秒が勝負どころで、そこで一気に英語学習の行動にうつる意識が重要です。鉄は熱いうちに打てというように、不安がきたら学習スイッチを入れる癖をつけていきましょう。
不安のエネルギーで英語学習を進める上での注意点ですが、不安が強すぎるとエネルギーにブレーキがかかり、行動に躊躇してしまいます。ブレーキのきっかけになるのは、完璧主義と自己否定なので、不完全な英語や英会話で失敗することは最初から受け入れた上で、これらの目標や行動計画をおこなっていきましょう。
不安な人の英語学習では、結果は後から必ずついてきます。初めは衝動的なエネルギーからの練習と準備ですが、最終的には英語学習を習慣化することを目指して、うまくコントロールしていきましょう。
強すぎる不安を解消する方法
心配性の方の中には、どうしても不安すぎて行動できない人もいるかもしれません。英語学習が不安だという人はたくさんいますが、その前にそもそも心配性だという人もたくさんいます。また日本人の場合、完璧主義や自己否定なども根が深く、すぐには改善できないという可能性もあります。
そのような方は不安のエネルギーを少しやらげたほうが行動しやすくなりますので、不安をある程度解消する方法について2つご紹介します。
不安をやわらげてある程度解消する方法
・エクスプレッシブライティング
不安の感情は脳のワーキングメモリを消費し、ずっとそれが気になり続けるほど強い不安になると、これをコントロールして使うことは難しくなりますので、不安解消に効果的な2つのテクニックについて解説します。
瞑想と深呼吸
不安を含むネガティブな感情は、心身をリラックスさせることで解消することができます。特に効果があると言われているのは瞑想です。英語学習をはじめとして、特に大人になってからの学習や仕事に瞑想を取り入れている人は多いです。
瞑想の習慣がある人は脳のワーキングメモリが鍛えられ、地頭がよくなると言われています。筋トレなどの運動で、自分の体が実際に大きくなったり細くなったりするのは目に見えるので分かりやすいですが、瞑想は物理的に脳を直接変化させることができ、脳のスペックが高くなることが知られています。
そんな瞑想は不安解消にとても有効で、感情のコントロールができれば英語学習も前進します。瞑想には様々なやり方があります。ここでは、瞑想というよりも深呼吸という方法を解説します。
瞑想は毎日20分程度行うのが理想的ですが、深呼吸であればもっと短時間で比較的取り組みやすく、その割にしっかりと効果もあります。深呼吸で自分を落ち着かせて不安を解消する方法は次の通りです。
・呼吸は腹式呼吸で行う
・深呼吸の間は、目を閉じて呼吸に意識を集中する
このような感じです。呼吸が早いと感情が暴走しやすくなりますが、呼吸を落ち着かせるだけで感情も落ち着いてきます。ですから、まずは深い呼吸を意識してください。
腹式呼吸というのは有名な方法ですが、お腹というよりは横隔膜を上下させて肺の空気を押し出すやり方です。ですが、そのような細かいことではなく、ここではイメージだけで十分なので深い呼吸のためにお腹に力を入れる程度で十分でしょう。
瞑想のやり方を取り入れて、この深呼吸をする時は他の余計なことを一切考えずに、意識を呼吸に集中させるようにします。目を閉じることで外界の情報が遮断され、呼吸に意識を集中しやすくなります。
必ずしも全てを厳密にやる必要はありません。つまりは目を閉じて深呼吸する、その時呼吸に意識を集中させて他のことを考えないようにするだけでリラックスすることができ、自分の感情を落ち着かせることができます。
エクスプレッシブライティング
これはストレスやネガティブ感情を激減させる効果がありますので、不安解消だけでなく、ストレスを減らしたい時にもとても有効です。英語学習では不安の他にも様々なネガティブ感情やストレスに悩まされることがありますので、このテクニックは非常にオススメできます。
やり方は実は簡単で、紙とペンを用意して感情を書き殴るというものです。エクスプレッシブライティングは英語で、expressive writingという文字通り、感情の書き出しということです。
実際にやる時は20分くらいかけて、その時の自分の悩みや感情、思いを文字にして書いていきましょう。英語学習で不安な人であれば、自分が感じている不安の詳細を紙に書いていきます。これを最低でも4日以上、数日続けることで、圧倒的なストレス解消効果が得られます。うつ病などの改善にも効果がある方法です。
効果は非常に高いのですが、ある程度続ける必要があるというところがポイントになります。うつ病の改善までは数週間から数ヶ月ということで、日記のようなイメージで感情を書き殴ることを習慣化していくことで効果を発揮します。
エクスプレッシブライティングを日記にして、自己肯定感を高めることもできます。自己肯定感を高める日記の書き方については、こちらの記事を参考にしてください。
続けていれば効果は高く、英語学習の不安解消をきっかけに幸福感まで高めることもできます。書く時は、自分の感情は包み隠さず書いてください。悔しかった、辛かった、腹が立った、そういうことをまさに感情を出しながら、思いをのせて書いていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
人は不安という感情があるからこそ、準備をしたり、学習をしたり、復習をしたりできます。不安がなくなると行動は減ってしまいますので、不安の力は使うべきで、特にネガティブな感情というのは強いエネルギーでもありますから、コントロールしてぶつける矛先さえ誤らなければ、とても大きな力になります。不安を感じやすい人は、ぜひ不安を正しく知ってコントロールしていきましょう。
それではまとめます。
不安こそが成功の秘訣!不安だから英語学習が成功する理由
不安の使い方と解消の仕方
英語学習もそうですが、仕事など他のことでも、成功している人には不安症の人が多いというデータもあります。不安は成功の秘訣ですので、不安の力をぜひコントロールして使えるようにしていってください。
コメント
[…] 人は、あとで取り返せる、明日はしっかりできる、と考え、だから今日はしょうがない、と今の自分に許可を出してしまいます。自分は大丈夫、自分は意志力が高いと思っていてもハマってしまうのがこの現象なので、自分にも当てはまるかも?と少し心配になって考えられると、英語の勉強も挫折せずに続きます。以前に書いたこちらの記事、英語学習は不安な人ほどうまくいく!英語に不安を感じた時の対策も併せて読んで欲しいですが、自分の未来に不安を感じられるのはとてもプラスに働くことがあり、多くの人は未来の自分を高く見積もってしまい、今の自分を許すライセンスをあっさりと出してしまいます。このような思考の流れによって、人は自分でも思いもよらず、英語を始めてしばらくして、努力して頑張って良いことを続けた結果、自分を許して挫折するようになってしまいます。 […]
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