こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。
オンライン英会話でアウトプットの質を高めるために、最低限のインプットとして基礎の英文法を学習していきましょう。
第4回は現在時制について解説します。現在形と現在進行形の使い分けは脱初心者の重要なステップで、いつもいつも現在形でしか話せていない状態を一歩抜けて、何となく知っているだけだった現在進行形を使いこなせるようになると、自分の言いたいことと実際に口に出す英語がとても近づきます。ぜひマスターしていきましょう。
?この記事で分かること
・現在がいつなのか?
・現在進行形の形と変形パターン
・状態と動作に分かれる動詞の考え方
この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。
【学習目的】現在っていつですか?
現在という時制の中には現在形と現在進行形が含まれています。これが一体何のために2つあるのかが重要です。使い分けがあるから2つあるのですが、果たして現在は2つあるのでしょうか?英文法における現在時制は、多くの人が分かっているようで分かっておらず、現在形と現在進行形を使い分けることが中々できません。文法として習った記憶がある人は多いと思いますが、いざ英会話になるとなんでも現在形で話をしてしまう場合が多いです。
筆者は過去に留学に来られた生徒様にはいつも、現在っていつですか?という質問をさせていただいておりました。ほとんどの方は、現在は「今」です、と解答されます。そこで例を出します。以下のようなものです。
・3日後は現在ですか?来月は現在ですか?
このように数値で質問すると、ほとんどの方が1秒前でも過去、1秒先は未来、今は今この瞬間だけ、という答えになります。しかしそうなると、This is a pen. というのは現在形なので、今この瞬間これはペンである、という意味になります。I have a pen. だと、いまこの瞬間ペンを持っている、ということになります。なんか不自然ですよね?どちらかというと、今この瞬間やっている最中のことを現在進行形で言う、と教わったはずです。そうなると現在形っていつのことですか?という疑問になってきます。実は現在形がいつかというのは、意外と答えられない質問なのです。この辺りを明確にして解説していきます。
現在形の時間は現在の中のいつなのか?
まずは例文を挙げてみます。
これに対して、どう答えますか?例えば大学生であれば、
と答えることになります。この質問は「あなたの仕事はなんですか?」という意味ですよ、と聞いたことがある人がいるかもしれません。では、なぜこの質問で仕事を聞いていることになるのでしょうか?ここに現在形がいつか、という問題の答えがあります。
この質問が仕事を聞いていると解釈する理由は、現在形とは普段の状態や習慣になっている行動を言う形だからです。現在形とは現在普段形なのです。これは筆者の造語ですが、現在形を考える時に「普段」という言葉を入れると解釈が自然になります。この質問であれば。「あなたは(普段)何をしていますか?」という質問なので、いつもやっていること、つまり仕事は何をしてるんですか?という解釈になるわけです。
現在形の時間は今だけではなく、普段やっていること、状態や習慣を指す。
これも同じことで、普段の状態を説明するのが現在形ですから、「これは(普段)ペンです」という意味となり、過去はただのプラスチックだったかもしれないし、未来はゴミになるかもしれないですが、今を含む現状、普段はペンですよ。という意味です。
こちらも同じです。普段は大学生です、ということです。今を含む自分の状態が大学生なので、今この瞬間だけの話というわけではありません。
この質問は何を聞いているか分かりますか?「あなたは(普段)どこに行きますか?」と、よく行く場所を尋ねています。今どこに向かっているかは聞いていません。今どこに向かっているかを聞く時は現在進行形を使いますので、この言い方は文法的には正しいのですが不自然なのです。
大抵はこのように補足情報がついて、「あなたは普段、月曜日はどこに行きますか?」という意味になります。そうすると、毎週月曜日に定期的に通っているようなところがあれば、そこを答えるわけです。会社なら会社、学校なら学校ですね。今はコンビニに向かっているかもしれないし、今は家にいてどこにも向かっていないかもしれません。今その瞬間がどうかは現在進行形の話であって現在には関係がなく、普段のあなたの行動として、月曜日はどこに行きますか?という質問なわけです。
現在形は普段の状態や習慣の話をしているので、動詞によって今の行動を指していると考えるのが自然であれば現在進行形を使う。
現在進行形の時間は現在の中のいつなのか?
現在進行形のほうが、多くの日本人が考える今、の概念に近いです。今現在何をしているかを質問し、答えることになります。
これは「今何をしていますか?」と言う意味です。
こちらは「今どこに行きますか?」と、今向かっている場所を聞いています。
今何をしているかを表すのが現在進行形である。
Why are you studying English?
上が現在形、下が現在進行形です。現在形であれば「あなたが普段、英語を勉強しているのはなぜですか?」と英語学習の目的を聞いていることになり、現在進行形であれば「あなたはなぜ今、英語を勉強しているのですか?」と、なぜ今やっているのか?という今の行動の理由を聞いていることになります。
I am reading a book.
上の現在形であれば、本を読んでいるのはいつものことであって、今は読んでいないかもしれません。下の現在進行形であれば、本を読んでいるのは今のことであって、普段から本を読んでいるのかどうかは分かりません。
現在には「普段」という言葉、現在進行形には「今」という言葉を入れてみると分かりやすい。
実際の英会話で現在進行形は使いますか?
自己紹介などでは現在形で話すことが多いです。なぜなら、普段のあなた、いつもの自分を語ることになるからです。しかし、日常英会話においては、
何食べてるの? → What are you eating?
何の話をしてるの? → What are you talking about?
このように現在進行形を使う機会が劇的に増えます。現在進行形はかなり頻繁に使う文法要素の1つです。
実際の英会話の話をすると、全部を現在形で話をしても通じることは通じます。ですが、現在形しか言わない状態で止まってしまうとかなりもったいないので、普段のことと今のこと、大きくこの2つに分けて会話をしていくと良いです。自分の言いたいことの中に、予想以上に現在進行形があることが分かり、この文法メチャクチャ使う!ということに気づくはずです。
文法は使うから学習するのであって、単なるテスト勉強や文法学者のための知識は無理に知る必要はないです。筆者がここで説明している現在形と現在進行形の違いは、日常英会話で頻出の文法知識の1つですので、マスターしてください。
実際の英会話では全て現在形で言っても通じるが、現在進行形は特に日常英会話の中で使うことが多い頻出の英文法である。
現在進行形の文章の形
現在形について詳しく知りたい方は、文法講座の①②③を見て下さい。
現在進行形の文章の形は非常に有名で覚えている人も多いかと思われます。また、現在進行形にも文章の種類があります。ここまでの文法講座ですでに、Be動詞を使うSVCの文章のパターンと、一般動詞を使うSVOの文章のパターンは理解しているものとして、現在進行形の形とその変形パターンをみていきましょう。
現在進行形の形は?
現在進行形の形は以下のように教わるのが一般的です。
これですね。例えば彼は今ラーメンを食べている、であれば、
と言う文章になります。Be動詞は主語によって変わりますが、これはSVCの文章と同じで I なら am 、You なら are を使うということです。その後ろにくる形は動詞にingがつきます。基本的には ing をつけるだけオッケーですが、いくつかの動詞は違う変形をします。
現在進行形の形はBe動詞+動詞ingである。
動詞の語尾が e の時は、e を取ってからingをつける。
このほかにも running のようび語尾が二重になる場合や、Lie → Lyingのように ie が yに変わるようなパターンもあります。このあたりは、初心者の方は一旦無視して、とにかく ing をつけると考えても良いでしょう。
現在進行形の疑問文
現在進行形にも文章の種類がありますが、疑問文とWh疑問文を理解し、否定形も使うえるように、初心者向けにはこれらを解説します。
Is he going?
Where is he going?
上が平叙文でBe動詞+動詞ingの形になっています。現在進行形を疑問文にする時には、SVCの時と同じBe動詞のルールに従い、Be動詞を頭に持って行って疑問文を作ります。Wh疑問文の時も同様に処理されます。
Is he eating Ramen?
What is he eating?
このようにSVOのO(目的語)を質問する時には、質問内容であるO(目的語)はなくなって先頭にWhatをつけます。後ろの形はBe動詞が前に出る疑問文の形になっています。When, Where, Whyなどの必須ではない要素M(修飾語)を質問する場合は先の例文の通り、普通の疑問文にくっつけるだけオッケーです。
現在進行形の疑問文ではBe動詞を前に出すSVCと同じ形で良い。Wh疑問文においてはSVOの形と同じように変形する。
現在進行形の否定文
現在進行形を否定する場合は、Be動詞の後ろに not を入れます。
She is not studying English.
このような形です。否定文の場合はシンプルに、notを入れる場所だけ分かれば問題ありません。
You are not driving.
否定文については分かりやすいはずなので、ここでマスターしてしまいましょう。
現在進行形の否定文はBe動詞の後ろにnotをつけるだけ。
初心者でも知っておきたい助動詞
現在進行形が登場した時に、SVCで使われる動詞のBe動詞と、現在進行形で使われるBe動詞+動詞ingの形のBe動詞が違うものだと言うことは、意識しておいた方が後々大きいのでここで解説します。
現在進行形で登場するBe動詞について
現在進行形で使われるBe動詞は、動詞ではなく助動詞と呼ばれるものです。助動詞とは読んで字のごとく、動詞を助ける働きをします。
助動詞
このような文章の時、動詞は taking です。述語はどれかというと am taking ということになりますが、これをさらに分解すると am という助動詞と、taking という動詞に分かれるわけです。
これは後で登場する他の助動詞、例えば以下のようなもの
などと同じポジションで同じような役割をしています。どういうことか例をあげます。
I am going.
このようにgo の横についている will と、going の横についている am は同じように機能する助動詞で、動詞を助けて未来形の意味を作ったり、同じく動詞を助けて現在進行形の意味を作ったりしています。他にも理解しにくいものが2つあります。
I have finished homework.
すでに登場しているもので、現在形の疑問文や否定文の時に出てくる do や、もう少し先で登場する、初心者を超えるための最難関、現在完了形の助動詞 have がそれにあたります。頭に Do をつけることで疑問の意味を作るという補助の役割をしたり、have も完了などの別の意味を作る補助の役割しています。
助動詞の Do, Be, have, これが分かるようになったら初心者の英文法はもうオッケーでも良いかもしれないほど大きな壁になります。見覚えのあるBe動詞や Have などの形をしているので混乱しやすいですが、第1回の文法講座の時点で書いてある通り、英文法の理解における最重要ポイントは語順です。どの順番で並べば、どれが動詞でどれが助動詞かは必ず分かるようになっています。
これから時制の知識を使って英会話の幅を広げ、自然な英会話に近づけていくための英文法においては、常に語順を意識して、並び順から助動詞を理解するようにしましょう。
現在進行形に使われるBe動詞は、動詞ではなく助動詞である。
状態を表す動詞と動作を表す動詞の違い
ここまで解説してきて、どう考えても現在進行形にしたらおかしい動詞がある、という風に感じることがあるでしょう。例えば以下の文です。
I am having a pen.
この例文の現在進行形は、文法的な形として正しいかと言われれば正しいですが、使うか使わないかで言われたら使いません。これはなぜなのかというと、現在形を和訳する場合に「私はペンを持っています」という言い方をするように、状態を表しているものだからです。現在進行形は一時的な動作に対して使うものなので、現在形の意味が動作というより状態を表す場合には、それを現在進行形にすることはないわけです。
I am liking apples.
このような文章も言いません。現在形でリンゴが好きという状態を言っており、それを進行形にして、今まさに好きになっている、というようなことは言わないわけです。
現在形を現在普段形と考えると分かりやすいのは初心者の理解として良いですが、厳密には状態を指す動詞と動作を指す動詞があるので、その動作の動詞については、一時的に今やっている最中です、という進行形の形を使うことができるわけです。
これについては、そうなんだ~、と思うだけで十分です。後に中級者になっていく時に多読や多聴というトレーニングで大量の英文を読んだり聴いたりするようになっていきますが、その時に無数の英文に触れていくと、ここで登場したような英文は言わないだろう、何か違和感がある、ということに気づけるようになります。その直感は正しいので、意味として当てはまらないな、と思うような現在進行形の使い方はしない、ということだけ知っておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?現在形と現在進行形の違いをしっかりと理解したら、まずはオンライン英会話で使っていきましょう。英文法は順番に理解していかないと、後でこんがらがってよく分からない、ということになりますので、1つ1つ潰していくと良いです。それではまとめます。
初心者向け学習のポイント
①現在形の時間は今だけではなく、普段やっていること、状態や習慣を指す。
②現在形は普段の状態や習慣の話をしているので、動詞によって今の行動を指していると考えるのが自然であれば現在進行形を使う。
③今何をしているかを表すのが現在進行形である。
④現在には「普段」という言葉、現在進行形には「今」という言葉を入れてみると分かりやすい。
⑤実際の英会話では全て現在形で言っても通じるが、現在進行形は特に日常英会話の中で使うことが多い頻出の英文法である。
⑥現在進行形の形はBe動詞+動詞ingである。
⑦現在進行形の疑問文ではBe動詞を前に出すSVCと同じ形で良い。Wh疑問文においてはSVOの形と同じように変形する。
⑧現在進行形の否定文はBe動詞の後ろにnotをつけるだけ。
⑨現在進行形に使われるBe動詞は、動詞ではなく助動詞である。
初心者向けの文法講座については、全8回の記事を以下にまとめておきます。
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【②疑問と否定】
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【③Wh疑問文】
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【⑤過去時制】
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【⑥現在完了形】
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【⑦助動詞】
【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【⑧助動詞考察】
短い時間でやり切ってしまえる内容ですので、これから徐々に英会話のレベルを上げていきたい方はぜひご覧ください。
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