【初心者向け】オンライン英会話で伸びる文法講座【⑧助動詞考察】

こんにちは!English24(イングリッシュ24)です。

オンライン英会話でアウトプットの質を高めるために、最低限のインプットとして基礎の英文法を学習していきましょう

第8回は助動詞についてさらに深堀りをして解説します。willとbe going toの違いなど、長らく疑問に思いつつも特に考えず放置ということになりやすいポイントについて解説してまとめます。初心者の方に向けてなるべくシンプルに、省くところは省いて中学英語の中からさらに内容を減らしています。

あの名作、One peaceの主人公ルフィの決め台詞も登場しますので、特にbe going toの使い方についてしっかりマスターしていきましょう。

💡この記事で分かること

・助動詞の英語的理解
・準助動詞と呼ばれるものについて
・初心者向けの準助動詞の文章の作り方の要点

この記事を書いている筆者は、フィリピン在住5年、語学学校勤務3年の英会話講師兼アドバイザーです。数百人の留学生やオンライン英会話の受講生の指導をさせていただきながら、彼らと向き合ってきた中で得た知識と経験を元に、最新の科学論文に基づいた根拠を交えてお伝えします。

 

【学習目的】英語における助動詞の解釈と使い方は?

助動詞の中でも、法助動詞がかなり特殊な存在であるということを文法講座の⑦で解説しました。筆者の言葉としては、基本的には話し手の意志表明の道具ですが、この法助動詞については様々な解釈や考え方が存在します。

このあたりは、文法というものが絶対的な法則というわけではないことにつながってきます。日本人の方が英文法を学習する場合、どうしてもテストのように考え正解を求めてしまいがちですが、特に法助動詞の使い方は色々あり、必ずしも正解があるわけではない場合もあります。なので、筆者は基本的には大枠をざっくりと理解したら、あとは実践で使っていきながら、他の人がどういうシチュエーションのどういう内容に対してwillやcanなどを使うのかということを実践で学ぶのをオススメしています。

この項では、英語の世界において法助動詞がどういう捉え方をされているのかをなるべくネイティブ視点から(日本語解説ではなく英語の解説)から考え、さらに準助動詞というものの扱いについても触れていきます。

 

初心者向け学習のポイント①
英文法は全てが絶対的な法則ではないので、概要を理解して実践しよう。

 

英語の法助動詞の解説を確認してみよう

Wikipediaによると、法助動詞Moal verbsの解説は以下の通りです。

 

A modal verb is a type of verb that is used to indicate modality – that is: likelihood, ability, permission, request, capacity, suggestions, order, obligation, or advice.

Modal verb-Wikipedia

 

モーダルバーブは、モダリティーを示すための動詞の一種である。モダリティーとは可能性、能力、許可、要求、容量、提案、命令、義務、助言など。これが法助動詞Modal verbsということです。

様々な学者の人やら英語の先生やらがこれをどのように説明するか考えるわけですが、筆者と共通の見解として最も多く説明されていることは、法助動詞を使わない文章は事実を述べていて、法助動詞を使った場合は事実ではなくなるということです。

事実というのはすでに起こっている出来事ですから、willなどで未来の話をするときなどはまさにその通り事実でなく、起こるかもしれない可能性になります。そういう意味ではcanも能力を表すのですが、〜できるというのは、〜したとか、〜するという事実の話とはやはり異なり、そういうことができる能力、というのも広い意味での可能性になってきます。shouldにしてもmustにしても同じ解釈で、〜したほうが良い、〜しなければいけない、このどちらもやはりすでに起こった事実というわけではなく、これから先そうしたほうが良い、またはしなければいけないというような可能性の領域の話になってきます。

筆者の言葉として他の文章との対比で捉えて、事実としての客観的な事柄をいう普通の現在形や過去形の文章に対し、主観で自分の意見を表明する法助動詞の文章という説明をしています。これも、もちろん完全に全てのケースを説明できているわけではありません。英語の説明ではModalityという言葉が使われ、それは上記のような可能性の領域の話ということです。それを、将来の可能性に対して自分がどのように行動するかという意志表明という角度で一括りに説明したわけですが、このあたりは自分の分かりやすい捉え方で問題ありません。

 

初心者向け学習のポイント②
英語解説によれば、法助動詞は何らかの可能性があることについて話すものである。すでに起こった出来事などの事実ではない、これから起こりうる未来の可能性、そういうことができるという能力など、こういった可能性の話である。

 

未来形の不思議と異文化理解について

単語を覚えるときには、ほとんどの単語帳に現在形/過去形/過去分詞形が記載されているので、これをセットで覚えるのが効率的です。ここで、なんで未来形じゃないの?過去分詞形ってなに?と思う方も少なくありません。

変に法助動詞などというものを登場させずに、単語の時点で現在形/過去形/未来形の3点セットにしておいてくれれば、時制の勉強から入って学習していく中でもさぞかし楽だったでしょう。ですが、現実には未来形の動詞というのはwill+動詞の原型となります。

ここについては筆者からアドバイスがあるとすれば、こういったことの理解こそが外国語を本質的に理解するということであり、ひいては異文化を理解するということです。自分の都合の良いルールしか理解せず、他の外国の人たちがどのような思考を辿っているかを考えないのであれば、もはやそこに異文化の理解は存在しません。表面だけ見ても本質は分かりませんから、このような日本人には難しいと感じる要素がある英文法のルールの成り立ちなどを考察すると、それを使っている英語圏の人々がどういう考え方で物事を思考しているのか、ということがよく分かってきます。

法助動詞でいいますと、過去・現在・未来という時間的な分け方だけでなく、英語圏の人々は事実と可能性の話はしっかり言葉として分けて話す傾向があるということが分かります。日本人同士の日本語でのコミュニケーションの場合は読解力が重要で、話の内容が事実なのか、あるいは夢や目標や妄想や、いずれにしても事実ではないことなのかはもちろん分けて考えるのですが、ゴッチャになってしまう人も少なくありません。英語ではこれらが言葉としてはっきり分けられる、ということになります。

 

初心者向け学習のポイント③
英文法は生の英語をまとめているので、英文法の理解は英語話者であるネイティブの文化、思考の理解となる。助動詞の使われ方などはその典型である。

 

準助動詞という表現でさらに混乱する中学英語のポイント

準助動詞というものがあります。これは何かと言いますと、以下のようなものです。

 

be going to:〜する予定です。
be able to:〜できます。
have to:〜しなければならない。

 

中学英語においてwillやcanなどを教わる時に、同じような意味を示すものとしてこれらの表現が登場します。ですが、これが果たして何に使うものなのか、結局のところよく分からずに終わってしまった人も多いのではないでしょうか?

Willで未来のことを言えるようになると、willばかりを言うようになってしまい、be going toをまったく使わない人もいたりします。それでも通じるのが第2言語としての英語というものではありますが、be going toをはじめとする準助動詞と呼ばれるものには、もちろんしっかりとした役割があります。まずは例文をみてみましょう。

 

I’m going to become the King of the Pirates!
海賊王に俺はなる!

 

言わずと知れた名作、尾田栄一郎先生のOne peaceに登場する主人公ルフィが毎度の如く言うセリフです。余談ですが、この作品はもちろん全世界で大人気で、フィリピンでも非常に多くの人が知っています。フィリピンでもコスプレといった文化が理解され、若者が漫画やアニメのキャラクターの格好をしたりすることがありますし、そういったイベントもあったりします。

さて本題ですが、なぜここでbe going toという表現が使われるのでしょうか?willとbe going toの決定的な違いの1つは、willというのは今思いついて今決めたことを言い、be going toは前から決めていたことを言い表すとされています。この例文の場合、ルフィは前から海賊王になると決めていたので、be going toのほうがより適切であるというわけです。

筆者の感覚では、法助動詞が事実から離れて可能性の話をするのに対し、準助動詞の場合は基本的に変化の可能性が少なくなり、可能性というよりは予定、または決定に近い未来などを言い表す時に使われます。

 

初心者向け学習のポイント④
起こりうる可能性に対して使われる法助動詞に対し、同じような意味でかつ、すでに決まった事実のように、客観的な視点で使われるのが準助動詞である。

 

準助動詞はいつ使えばいいの?法助動詞と準助動詞の違い

準助動詞の使い方について、少し詳しく見ていきます。

 

I will go.:行くつもりです。

 

週末の予定や友達との待ち合わせなどをした時にこの言葉が返ってきたら、けっこうな確率で来ないことがあります。それはフィリピン人の国民性だろうと考える人もいますが、必ずしもそれだけではありません。そもそもwillって言ったよね、ということを言われることもあるくらい、willは意志としては100%なのですが、そもそも意志というのは英語の世界においてはコロコロと変わるものなのです。

間違いなく行くつもりであったとしても、行かない場合、あるいは行けない場合というのはありうることで、willで話をしている限り可能性としての意志の話でしかないわけです。ですが、be going toを使うと、それが変わってしまう可能性がほぼなくなります。

 

I am going to go.:行く予定です。

 

〜する予定です、という和訳を当てはめるのが一般的ですが、ここの理解では日本語訳にはとらわれないほうが良いです。be going toと言うからには、基本的にはそれはもう変更しない、予定されたものであるという考え方になります。

法助動詞を使うと、可能性の話、本人の意志の表明となるわけですが、準助動詞を使うとあたかもそれが事実として決まったことのようになり、第3者の視点のように客観的になります。これはbe able toやhave toでも同じです。

 

You must study.
You have to study.

 

mustという法助動詞を使うのであれば、それはその人がその内容を義務だととらえていることになりますが、事実として客観的にはどうかは分かりません。しかしhave toを使うと、それは第3者から客観的にみて確実な義務となります。mustとhave toだと、have toのほうがより強い、というような解説をされることがありますが、強弱の問題ではありません。内容が違うのです。

 

I am going to go to Japan.:日本に行く予定です。
I have to work today.:今日は仕事をしなければいけません。

 

このような言い方をする時、例えばすでに日本行きの飛行機のチケットも取っていていつ行くかなどのスケジュールも全部決まっていたり、働くのも自分の考えだけではなく、会社としての方針だったり他の社員との総意による決定だったり、いずれにしてもその人がそう思っているだけの話ではなく、準助動詞を使う時にはそれはほぼ決定で、動かざる事実のような客観的なニュアンスにすることができます。

 

初心者向け学習のポイント⑤
準助動詞を使うことで、自分が~だと思っているという意志表明だった内容が、予定された未来、客観的な意見としての義務などに変化する。

 

準助動詞を使った文章の作り方

準助動詞は、可能性だけの話だった法助動詞の内容を、ほとんど決定した事実のように変化させることができます。実際のところ、そうしないと日常生活の中で困ってしまうので、いつもいつもwillで毎度毎度そうならないようでは大変ですから、しっかり使い分けていきましょう。

ですが、前項までの解説でも準助動詞がよく分からないという人もいると思います。そのような場合にはまず大前提として、文法は、日々使われている英語の中で一般化しているものを集めたものですが、英語自体が時代と共に変化していくために絶対的な法則ではないということを念頭に置いておきましょう。

例えばMustとhave toなどは文法上は意味が違うはずだと思っていても、そういう解釈ではない使い方をしている人が増えれば増えるほど、文法自体も変化していきます。この意味において、特に初心者向けにここではbe going toだけに絞って文章の作り方を解説します。

他の表現ですが、まずbe able toについては、初心者の方が日常で使う機会はかなり少ないと思われますし、have toについては疑問や否定のことを考え始めるとさらに面倒なことになっていきますので、この記事では言及しません。平叙文のみ例文をご紹介し、疑問文と否定文ではbe going toだけの解説とします。

 

初心者向け学習のポイント⑥
準助動詞は特殊なケースなども多く、単なる説明だけで全て理解するのは難しい。初心者はbe going toだけに絞って大枠を理解し、実践で文章に触れながら理解を深めていこう。

 

準助動詞を使った平叙文の作り方

さて準助動詞の使い方ですが、基本的には法助動詞の文章の作り方と同じで、該当する部分を置き換えれば文章を作ることができます。

 

I will go.
I am going to go.
He could swim.
He was able to swim.
You must study.
You have to study.

 

このようになります。準助動詞の後ろにくる動詞は原型ですが、法助動詞の置き換えで考えれば自動的に原型になっていますので、ほとんど説明することも考えることもありません。機会的に置き換えていきましょう。

なお、be able toの例文が過去形になっているのは、そもそもbe able toは過去形の時に客観的な事実を述べる際に使われることが多いからです。このような個別の使い方の注意点も含まれてきますので、その意味でも自分がbe able toを使う機会は少なくなるでしょう。初心者の方はまず、相手が使うbe able toのパターンを見聞きしながら覚えていって、いずれ中級レベルとなっていった時に考察したほうが、いち早く実践に入れるので良いと思います。

 

初心者向け学習のポイント⑦
平叙文の作り方は、同じ意味あいで対応している法助動詞の文章を準助動詞に置き換えれば作ることができる。

 

準助動詞を使った疑問文の作り方

準助動詞のbe going toの疑問文を作る場合には、現在進行形に近いイメージで、Be動詞を前に出すようにすればオッケーです。

 

Will you go?
Are you going to go?
What will you do?
What  are you going to do?

 

このような形になります。Wh疑問文の場合も同様ですね。形の理解とマスターにおいては、とにかく機械的に順番を当てはめていきましょう。

前述の通りですが、be able toやhave toは、単純なcanやmustの置き換えだけで考えていくと不自然なことが出てきます。それを初心者段階で深く考えることはアウトプットの妨げになるのでここでは割愛します。まずはbe going toだけでいいので、willと使い分けができるように意識してみましょう。

 

初心者向け学習のポイント⑧
準助動詞be going toについては、現在進行形の変化に近いイメージでBe動詞の部分を先頭にもっていけば疑問文を作ることができる。

 

準助動詞を使った否定文の作り方

準助動詞のbe going toの否定文を作る場合には、やはり現在進行形に近いイメージで考えて、Be動詞の後ろにnotを入れます。

 

I am going to go.
I am not going to go.
Is he going to study English?
Isn’t he going to study English?
What is he going to study?
What isn’t he going to study?

 

このように、平叙文・疑問文・Wh疑問文でそれぞれ否定の形を作ることができます。やはり形の習得においては、意味よりもまず順序を機械的にあてはめていきましょう。そして、ある程度言い慣れてなじんでくるまでは、他の要素に手を出さずに自分の中に落とし込むようにしていきましょう。

 

初心者向け学習のポイント⑨
準助動詞のbe goin toについては、現在進行形の変化に近いイメージでBe動詞の後ろにnotをつければ否定文を作ることができる。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

初心者向けの文法解説講座はこの準助動詞で終わりです。これは、筆者が留学生向けに作成した留学プログラムの中で、何の予習もしていない完全ゼロの初心者の方が1ヶ月で習得する内容で、これをマスターしてオーストラリアなどへワーホリという形でたくさんの生徒さんが巣立っていきました。

彼らはもちろん現地でもさらに勉強したりしているでしょうが、結果的にはここまでの理解だけで、現地に1年程度滞在し、友達を作って日常生活を送るには十分な内容となっています。

ちなみにですが、中学英語という意味では、まだ全部は終わっていませんので、続きは次の初中級者向け文法講座で解説します。

それではまとめます。

 

初心者向け学習のポイント

①英文法は全てが絶対的な法則ではないので、概要を理解して実践しよう。

②英語解説によれば、法助動詞は何らかの可能性があることについて話すものである。すでに起こった出来事などの事実ではない、これから起こりうる未来の可能性、そういうことができるという能力など、こういった可能性の話である。

③英文法は生の英語をまとめているので、英文法の理解は英語話者であるネイティブの文化、思考の理解となる。助動詞の使われ方などはその典型である。

④起こりうる可能性に対して使われる法助動詞に対し、同じような意味でかつ、すでに決まった事実のように、客観的な視点で使われるのが準助動詞である。

⑤準助動詞を使うことで、自分が〜だと思っているという意志表明だった内容が、予定された未来、客観的な意見としての義務などに変化する。

⑥準助動詞は特殊なケースなども多く、単なる説明だけで全て理解するのは難しい。初心者はbe going toだけに絞って大枠を理解し、実践で文章に触れながら理解を深めていこう。

⑦平叙文の作り方は、同じ意味あいで対応している法助動詞の文章を準助動詞に置き換えれば作ることができる。

⑧準助動詞be going toについては、現在進行形の変化に近いイメージでBe動詞の部分を先頭にもっていけば疑問文を作ることができる。

準助動詞のbe goin toについては、現在進行形の変化に近いイメージでBe動詞の後ろにnotをつければ否定文を作ることができる。

 

初心者向けの文法講座については、全8回の記事を以下にまとめておきます。

 

 

短い時間でやり切ってしまえる内容ですので、これから徐々に英会話のレベルを上げていきたい方はぜひご覧ください。

コメント

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